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橋下府政のここが気になる

9月府議会の代表質問や委員会質問の中で、私が取り上げた府政の気になる問題を紹介します。

1.大阪府営水道の廃止問題

 大阪府営水道は、水源不足で悲鳴を上げていた市町村の強い要望で1951年に開業しました。
 今日、府営水道は、大阪市を除く42市町村に、生活用水の7割を供給し、豊中市も市民に供給する水道水の90%を府営水道から購入しています。
 現在、橋下知事は府営水道事業を廃止し、水道施設のすべてを大阪市に無償で貸し与える準備を進めています。廃止すれば、市町村は大阪市から水を買うことになります。
 知事は水道事業の廃止理由を、次のように述べています。
 大阪府は関西州に移行するから、水道事業はできない。水道事業は基礎自治体(市町村)がやるべき仕事だ。市町村の水道事業は将来、危機に陥る。それを解決できるのは、府域一水道だけである。ところが、府域一水道は、なかなか実現できない。だから、第1歩として大阪府と大阪市の水道事業を統合する。統合の形は、大阪市に水道事業を委託する形しかない。
 この知事の説明は、ずいぶん勝手な理屈です。
 関西州に移行すれば水道事業はできないとの説明は、前提となる道州制も、関西の府県の合意もまだないので、空疎です。
 何よりも、市町村に安全で安心、低廉な水道水を安定的に供給するという大事な仕事を、責任がある大阪府から、責任のない大阪市に移管することになります。
 市町村の水道事業が将来、危機に陥るなら、府が市町村を応援すべきで、大阪市に任せるのは責任放棄です。
 市町村の大半は、府も市町村も参加する企業団方式による水道事業の統合を主張していますが、知事は市町村の意見には耳を貸そうとはしません。
 結局、水道事業廃止は関西州を夢想する知事の思いつきで、市町村や府民にとっては無責任そのものです。
 来年度にも、水道事業の廃止と大阪市への移行の提案が府議会に提案されますが、私は府の責任堅持を基本に、水道事業廃止の問題点を浮き彫りにし、真っ正面から反対します。
 なお、今年5月の日本共産党議員団の値下げ要望に応えて知事が打ち出していた水道料金値下げは、府単独の値下げから、統合を前提とした値下げに、位置づけが変更されますが、来年4月からの値下げは予定どおりと、知事は説明しています。

2.国際児童文学館移転問題

 知事が僕の価値観に合わないからとして、万博公園内の府立国際児童文学館を廃止し、府立中央図書館(東大阪)に蔵書を移転させますが、なぜ移転なのか、改めて問われています。
 府立中央図書館の蔵書は176万冊。移転で児童文学館の70万冊が持ち込まれるため、中央図書館の書庫の増設・機械化が必要になり、多額の費用がかかります。移転で経費が増えることも、議会審議の中で明らかになりました。
 国際児童文学館は、児童図書館というより、児童文学の資料館で研究施設。全国的にも貴重な施設だから、明治維新以来の珍しい多くの資料が全国各地から寄贈され、今でも日本全国の児童書出版社が新刊書を寄贈しています。
 この貴重な施設を、知事の価値観に合わないからといって移転し、研究機能を廃止するのは許されません。国際児童文学館は大阪の宝です。現地存続のために、今後もがんばります。

3.ワッハ上方移転問題

 知事が年間4億円も経費がかかるのはもったいないと言い出して浮上したワッハ上方(大阪府立上方演芸資料館・中央区難波千日前)移転問題は、府が通天閣を移転先に提案したことから山場を迎えています。
 ワッハ上方を移転すれば、現在の面積3600㎡が900㎡に縮小され、機能が大きく後退します。ワッハ上方に資料を寄贈してきた芸人や放送局、ワッハ上方で活動してきた若手芸人、運営してきたNPO法人、家主吉本興業などは、こぞって移転に反対し、現在の場所で経費の大幅削減を提案をしています。
 しかし、知事は提案に耳を貸さず、移転を強行しようとしています。
 ワッハ上方は上方芸能の発展を願う多くの関係者の善意で育てられてきた施設です。知事の思いつきで踏みつぶすことは許されません。ワッハ上方を守るために、これまでワッハ上方を支えてきた人たちの意見をよく聞けと、主張し続けます。

4.府営東三国住宅廃止問題

 府営東三国住宅(淀川区)は昭和43、44年度建設の4棟366戸の高層団地です。府の調査で4棟とも耐震性に問題ありとなり、業者に委託して耐震改修や建替が検討されてきました。
 検討結果は、耐震改修も建替も困難とされ、住宅廃止。330世帯が移転を強いられ、府営住宅の戸数も減ります。
 委託業者は、報告書の中で5つの耐震改修方式のうち制震ブレース工法を「住みながらの改修」が可能とし、総合評価でも○を付けていました。ところが、住宅まちづくり部は「耐震補強も検討しましたが、敷地に余裕がなく住みながらの改修は不可能なことから、耐震改修も困難な状況」と、○を×だと住民に説明しています。
 委託業者は3つの建替案を検討し、そのうち265戸を建設するという案に○を付けていましたが、住宅まちづくり部は101戸も減らせば、住民に不公平になるとして、366戸全部を廃止します。全く道理に合いません。
 現在、住宅まちづくり部は住民アンケートを実施し、転居できる府営住宅や借上げ府営住宅の確保作業をはじめていますが、近隣に府営住宅は少なく、予定の平成27年度までに全員が転居するのは、極めて困難な状況です。
 そこで私は、知事自身が「転居に必要な戸数の確保ができない」と判断されたら、建替や耐震改修も再度、検討対象にすべきではないかと、知事に質問しました。
 知事は、耐震改修は住宅の狭小さ(1戸38㎡と43㎡)が解決できない、建替で戸数が減れば、建替後の府営住宅に帰られる人と帰られない人ができて不公平など、廃止を合理化する答弁に終始しました。
 そこで私は、狭小を理由に廃止するのなら、検討する前から狭小であるのは分かっていたのだから、なぜ耐震改修を検討したのか、道理に合わない、戸数が減るのが不公平なら、廃止して移転先を抽選で振り分けるのも不公平になると再質問しましたが、知事は、廃止は総合的な判断だと開き直りました。
 このやりとりを通じて、知事は府営住宅を減らすために、可能な耐震改修や建替でも困難と言い切って、廃止に持ち込もうとしていると、私は感じました。


 

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