府庁のWTC移転条例
またも否決 |
WTCビル買取予算は可決。
買取実行は ? |
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10月26日に開かれた府議会本会議は、議事手続きを巡って徹夜で空転したが、翌27日午後1時半、府庁のWTC移転条例を否決した。
橋下知事は、2月議会で否決された移転条例を再提案していた。

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今回の案も前回と同じく、@府民や市町村、府職員にとって府庁が遠くなる。AWTCへの移転は経費が954億円もかかり、現府庁の耐震改修よりはるかに高い(下表参照)。建築後80年の現府庁は、コンクリートや 鉄筋は今も丈夫で、耐震改修をすれば今後50年以上持ち、建物内部も見違えるようにきれいにできると、府当局も説明していた。B南海・東南海地震の際、超高層のWTCビルは長周期地震動で重大な被害を受け、周辺が津波や液状化で職員の参集が困難になり、府庁が災害対策拠点として役に立たないなどの深刻な問題点を抱えていた。
移転案は今度も否決されるはずだった。しかし、変な動きがはじまった。
WTCビルの買取予算は過半数の賛成で成立するが、WTC移転条例の成立には地方自治法により2/3以上の同意が必要だ。そこで移転条例の採決を先に送り、85億円の買取予算だけ可決して、WTCビルの先行購入をめざす動きだった。
ビル購入の後に、移転条例を採決すれば、賛成は2/3を超すはずという作戦だった。26日深夜には、議員の圧倒的多数が買取に賛成する雰囲気だった。マスコミ各社もWTCビル買取予算は、可決される見込みと報道した。
しかし、移転するか、しないかわからないWTCビルを85億円で購入するのは、最悪のむだ遣いである。
日本共産党は問題点を詳細にえぐり出し、徹底した批判の論陣を張ってきた。徹夜の府議会でも、移転条例案の採決先送りにねばり強く反対した。
その結果、まず移転条例案が採決され、またも否決された。WTCビル買取予算は、移転条例に反対した議員の一部が賛成に回り、可決された。
買取予算の説明書には85億円の購入費は「府庁舎移転整備にかかる大阪WTCビル取得事業」と明記されている。その府庁舎移転が否決されたのだから、買取実行はできない。
知事はWTCビルを第2庁舎として使うというが、それはWTC移転の目的だった「庁舎の分散の解消」に逆行する。空きビルを放置するのはもったいないと言うが、空きビルを買うのは、もっともったいない。
現府庁の周りの官庁をWTCの周りに移転すると言うが、府警本部は完成したばかり。国の出先事務所の移転も、知事には命令できない。
今後さらに、橋下知事は無理・無茶なことを強行していくだろうが(裏面参照)、日本共産党は真正面から問題点をきちんと質し、チェック機能の役割を果たしていきたい。
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| 大阪の再生を考える |
橋下知事は、府庁をWTCビルに移転すれば、咲洲が再生され、大阪が再生するという。本当だろうか。
これまで大阪では、大企業が工場を地方や海外に移転し、本社を東京に移転する現象が、大規模かつ長期間にわたって続いてきた。いわば大阪産業の二重の空洞化が進行してきたわけで、大阪の失業率が長年にわたって、全国的に高いのも、この原因による。
解決は、自己の利益を最優先し、地域の利益を犠牲にしてきた大企業が、社会的存在であることを自覚し、雇用や地域経済に応分の責任を果たすことにある。
知事は、関西財界の期待に添って高速道路建設や湾岸開発に熱心だが、逆に関西財界に言うべきことを言いはじめることが、大阪再生の出発点だ。
さらに、大阪の文化を発展させ、都市魅力を向上させるのも欠かせない。
一方、これまでの大阪市は咲洲・舞洲・夢洲などの湾岸開発に9300億円も投じてきたが、多額の借金を抱えたまま行き詰まっている。大阪府も、りんくうタウン開発で3千億円を超える赤字を出し、9千億円もかけた関空2期も、あまり利用されていない。これらの大型開発が大阪の再生に役立って来なかったのは確かだ。
現在、橋下知事が府庁のWTC移転を突破口にしてはじめようとしているのは高速道路淀川左岸線延伸部の建設(3千5百億円)、JR桜島線の延伸(1千億円)、鉄道なにわ筋線の建設(3千億円)、新名神高速道路の全線建設、伊丹空港廃止と関空へのリニアモーターカー、WTCビル周辺での産業・研究施設の誘致、インテックス大阪の拡大、カジノ開設などだ。思いつく限りの構想を打ち上げ、次々と実行すれば大阪はアジアから人が集まる元気な大阪に変わると主張しているわけだ。
私は、橋下知事が提唱する構想は、大型開発へのムダな税金投入を繰り返すだけで、大阪再生には繋がらないと考える。
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