堀田文一・府政だより
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第106号
2009.12.03.
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高速道路問題に関する
堀田質問と橋下知事答弁
(要旨)


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橋下知事の伊丹空港
廃止発言に異議あり
 
 橋下知事の伊丹(大阪国際空港)廃止発言が、エスカレートしている。しかも、伊丹存続を願う府民の声を「地域エゴ」と切り捨てる。知事の発言は行き過ぎではないか。疑問点をまとめてみた。

現状無視の「伊丹廃止」論

 伊丹空港は年間1500万人の旅客を運ぶ、大阪の空の玄関であり、西日本の空のネットワークの要である。
 一方、国土交通省が発表した国管理26空港の06年度の「企業会計の考え方を取り入れた空港別収支(損益)」によると、伊丹空港は最大の黒字空港である。
 かつての伊丹空港は、公害空港という欠点を抱えていた。現在、環境基準の達成にはまだ距離はあるが、改善は進んでいる。
 ところが知事は、伊丹廃止論を繰り返す。市民の中から「なぜ便利な伊丹を廃止するのか」、「周辺地域の景気はどうなる」、「空港内で働く1万名近い雇用はどうなる」と不安と懸念の声が出るのは当然である。


伊丹空港の歴史

 伊丹空港は1939年、大阪第2飛行場として開港した。戦後、米軍基地になったが、58年に返還され、59年、大阪国際空港と改称した。
 64年、ジェット機が就航し、周辺市は騒音対策協議会を結成した。
 70年、それまでのA滑走路(18百b)に加え、B滑走路(30百b)が完成し、ジェット機の発着が激増。騒音公害も爆発的に拡大した。
 69年に川西市民が、71年に豊中市民が夜9時から朝7時までの夜間発着禁止や損害賠償の支払いなどを求めて大阪地裁に提訴した。豊中では、空港撤去を願う市民もいたが、訴訟団も、市、市議会も空港撤去は求めなかった。
 訴訟が進む中で、夜9時以降の発着禁止、低騒音機への切り替え、ジェット機を二百便に制限、民家防音・移転補償の実施など、対策が大きく進み、74年に定められた騒音対策区域は、その後3度、縮小された。
 75年、大阪高裁が夜9時以降の発着禁止と、住民への損害賠償の支払いを命じる判決を下した。81年、最高裁は住民への損害賠償の支払いを認める高裁判決を支持した。
 87年、関西国際空港の工事が始まった。当時、伊丹空港だけで関西の航空需要をまかなえないのは誰の目にも明らかだったが、伊丹空港廃止論は浮上しなかった。
 90年、国と地元市などの間で協定が締結され、伊丹空港は関空開港後も国が管理する国内の基幹空港として存続することになった。

関空救済のため
伊丹廃止論が浮上

 94年、関空が民活方式で運営する飛行場として開港。建設に1兆5千億円を要したが、関空会社はそのうち1兆円の負債を背負った。
 関空の1本の滑走路では年間16万回の発着が限度、数年以内に限度を超えるとして、99年、1兆5千億円もかかる2期事業が始まった。日本共産党は不要・不急のムダ遣いだとして、真っ正面から反対した。
 昨年、関空の発着回数は13万35百回と最高を記録したが、今年は不況の影響で、再び、大幅ダウンになる。関空会社の会計も急速に悪化しはじめた。来年、羽田空港は4本目の滑走路が完成、成田空港は発着回数が23万回に拡大、日航の営業不振も重なって、関空会社の見通しは暗い。今年3月、関西3空港を共存させる提言を発表した橋下知事が、10月以降、再び伊丹廃止発言をエスカレートさせているのは、関空救済策に他ならない。
 関空の困難は、国が民活方式で関空を作り、関空会社に多額の借金を背負わせたことと、無意味な2期事業を手がけたことにある。大阪府自身も2期事業のためばく大な財政負担を強いられてきた。今後、2期事業を中止してムダ遣いをストップし、伊丹廃止ではなく、国による解決が求められている。


理解しがたい
 橋下知事の伊丹廃止論

 橋下知事の関空救済策は、伊丹の廃止・縮小で、伊丹便を関空便に振り替えることにある。
 ところが最近、知事は「伊丹はリニア中央新幹線・関空リニアの完成(35年)を機に廃止、それまでは伊丹の収益を関空に投入、伊丹は国際便も含め最大限に有効活用」と言い出した。
 しかし、1兆円の関空の借金を解決するため、リニアに7兆4千億円も投資していいのか、伊丹は騒音公害が拡大しないか、知事が伊丹空港跡地に作るという英語特区は25年後の大阪に役立つのか。橋下知事の構想は理解できないことばかりである。


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